英語を日本語ではなく、英語で学ぶ。そんなことができるの?と思われるかもしれません。
しかし、やってみれば意外に難しくないことに気づくでしょう。むしろ、英語に慣れるにはこの方法が一番の近道ではないかと思います。
海外のテキストには、母国語が英語ではない学習者向けのものが多数存在します。
どれも優れたテキストですが、今回は「Practice Makes Perfect」シリーズをご紹介します。
廉価で入手できるすばらしいシリーズです。さっそく見ていきましょう。
「Practice Makes Perfect」
「Practice Makes Perfect」シリーズは、McRraw-Hill Education がアメリカで出版しているテキストです。
言語がメインのようで、英語だけはなくフランス語やドイツ語はもちろん、スペイン語、アラビア語、日本語、中国語、ヒンディー語などのテキストもあります。
検索してみると語学だけではなく、数学のテキストもあるようです。
もちろん、アメリカの教科書ですから練習問題も豊富で、解答も必ず巻末に掲載されています。最近は日本の出版社も解答付きの教科書を出すようになってきました。アメリカの影響かどうかはわかりませんが、大変良い傾向です。解答なしの教科書など教科書たるに値しません。このアメリカの常識が日本でもスタンダードになることを願います。
さて、この「Practice Makes Perfect」シリーズの英語のテキストですが、実に幅広いラインナップがそろっています。初級から中級、上級まで、学習者のレベルに合わせてテキストを選べばいいのではないでしょうか。
今回は、その中でも中級程度に相当する「English Conversation」を紹介します。さっそく内容を見ていきましょう。
「English Conversation」
「English Conversation」は書名のとおり、会話に重点を置いたテキストです。
ボキャブラリーや構文も、あくまで日常の会話を基準に構成されています。まえがきにもありますが、あくまで「informal conversations」です。
そのため、実際の会話で使える英語を学ぶことができるのです。テキストの構成は以下のようになっています。
1 Introducing yourself and others
2 Expressing opinions, likes, and dislikes
3 Describing people, places, and things
4 Striking up a conversation
5 Marking dates and appointments
6 Expressing wants and needs
7 Marking requests and offers
8 Expressing doubts and uncertainty
9 Talking about future events
10 Making a case or arguing a point
11 Narrating a story
12 Retelling a conversation
13 Talking about controversial issues
14 Electronic conversation
私が使っていた Second Edition だと13章の構成でした。
最新のThird Edition では13番目の 「Talking about controversial issues」が増えて14章の構成になっています。
この構成を見ると会話に重点を置いているのがよくわかると思います。
第1章の「Introducing yourself and others」を少し見てみましょう。
会話における自己紹介
第1章は、自己紹介での英会話をおもに紹介しています。あるパーティーでの会話のやりとりが1ページ目にあり、その会話で使用されている特徴的な単語を順番に説明していくスタイルです。
全部を紹介することはできませんが、よくある単語を拾ってみると、「As a matter of fact」、「To get in」、「Party animal」、「Nonstop schedule」、「To be in good shape」など、いかにも会話という感じです。
これらの単語にはそれぞれ英語で説明と例文が添えられています。
ひとつ引用してみましょう。「Party animal」の項目です。
Party animal is an informal expression used to characterize someone who spends a lot of time with friends or acquaintances for entertainment―either at home or in public places.
という説明のあと、例文が載せられています。
My friend Eric will take you downtown on Saturday night; he’s real party animal, so you’ll meet lots of people.
友人たちと多くの時間を過ごすことに喜びを感じる人々、それが Party animal です。
語義の説明もそれほど難しくはありませんし、例文もわかりやすいものです。
これが「English Conversation」のスタイルです。この他の章もそれぞれ読み応えがありますし、何より実際に使える英語を学べるのですから、非常に有益です。
個人的に面白かったのは、第14章の「 Electronic conversation」です。
SNSで使える単語
「 Electronic conversation」で扱うのは、E-mailやSNSで頻繁に使用されている単語についてです。
たとえば、「2nite」は「tonight」のことですし、「4U」は「for you」、「ASAP」は「as soon as possible」、「AYS」は「are you serious?」といった具合です。
ほかにもいろいろな単語がリスト化されていますが、このリストを眺めているとTwitterなどで目にする単語はこれだったか、とはたと膝を打ちました。
この手の単語はすぐ時代遅れになるかもしれませんが、実際に使われている単語ですから知っておいて損はありません。
まとめ
以上、カンタンにご紹介しましたが、英会話について知識を深めたい方にはまさにオススメのテキストです。そんなに高額でもないし、自信をもってオススメします。
「Practice Makes Perfect」シリーズはこのほかにもさまざまなテキストがありますから、興味を持った方はぜひ検索してみてください。
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